誰もが絶賛していた「ナノエア ジャケット」
「これ、めっちゃええねんで、Noriも絶対買いや~!」
と、友人からオススメされて買ってみたジャケット。記事にして書くくらいだから、当然、めっちゃ良かった。なにが良いのかというと、まず試着したときに良さがわかってしまった。友人曰くナノエアは、
「つつまれてる気がすんねん」
なるほど、その通りだ。ナノエアはぼくをつつんでいる。ぼくが服を着ているというよりも、服がぼくをつつんでいるという感覚。主語が違うのだ。
ふんわりと、着心地がいい。ただそれだけで服として優秀だ。
バンフというアウトドアが活発な街で暮らしていると、友人もアウトドア製品に詳しい人が多くなる。ナノエアジャケットを着ている人もたくさんおり、その誰もが絶賛していた。「革命的なジャケットが出たぞ」と、なんてことを言う人もいた。
それをいうなら「革新的」だろう。
ユニクロ ULジャケットジャケットとの違い。
このジャケットに出会う以前、ぼくはユニクロのウルトラライトダウンジャケット(以下ULジャケット)を愛用していた。ULジャケットも良い製品だ。ナノエアを知ってしまった今でもなお、ULジャケットが好きである。ほとんど着ることはなくなったけど。
ナノエアも、ULジャケットも見た目は似ている。薄手なのにけっこう温かいジャケットだ。ところがどうやら中身は全然違うらしい。
- ナノエアの中身=化繊の綿
- ULジャケットの中身=羽毛(ダウン)
そして中身を覆っている布、つまり服の外側も違うようだ。
- ナノエアの外側=ふわふわした風通しの良い生地
- ULジャケットの外側=ツルツルした防風性のある生地
あまりアウトドアジャケットの知識のないぼくでも、これらの特徴からわかることがある。
- 化繊はあんまり温かくない
- 羽毛(ダウン)は温かいけど濡れると性能が落ちる
- 通気性がいいと風が吹くと寒い
- 防風性があると蒸れる
こんなとこだ。よって、ナノエアは「あんまり温かくないけど蒸れないジャケット」、ULジャケットは「暖かいけど、蒸れるジャケット」ということになる。
ところが、である。
ナノエア ジャケットは、寒くないのに暑くならない。
ナノエアはULジャケットジャケットより暖かくて、しかも蒸れないのだった。綿の量の問題なのか、綿自体の性能なのか、きっと外側の布にも工夫があるんだろう。ちょうどよく温かい。温かいけど、蒸れないから運動してても暑くなりすぎない。ずっと着ていられる。
着たり脱いだりしないでいいというのは、面倒くさがりの僕にとって、とても大きなメリットだ。ナノエアを着るシチュエーションとしてハイキングを例にあげる。
ハイキングのときは、バクパックを背負っている。ハイキングポール(ストック)を持っている。ジャケットを脱ぐときは、
- ハイキングポールを置き
- バックパックをおろし
- ジャケットを脱ぎ
- バックパックにしまい
- 再びバックパックを背負って
- ハイキングポールを持ち直す
という6つの動作が必要になる。これがヒジョーにめんどいのだ。
ナノエアだと、汗抜けがよくて熱くならないからジッパーを下ろすくらいで快適温度をキープできる。汗をかかないで行動できるというのもハイキングには大きなメリットだ。山で汗冷えはよくない、これは基本だ。
カナディアンロッキーの気候だから調度いいのかと思ったけれど、どうやら日本、というか世界中で売れているみたいだ。体温、体質によっても身体の温まり具合も個人差があるはずだけど、それでも売れているということは、誰が着てもちょうどよく保温し、ちょうどよく熱を抜いてくれるということだ。スゴイといか言いようがない。
手入れも楽だ。洗濯機につっこんで、普段着と同じように洗い、普段着と同じように乾燥機にかける。これが正しいのかはよくわかっていないけど、二年以上こんな感じで手入れしている。
心から買ってよかったと思えるモノ
買ってよかった。袖を通すたびに満足感が得られる。服を買ってこんなに満足して、しかもそれが持続するってあんまりない。所有欲が満たされるとはこういうことだ。大人な買い物ができたことが嬉しい。
さて、そんな良いところだらけのナノエアだけど、購入するときの1番のネックはやはり値段だった。たしか定価で300カナダドル(約3万円)くらいした。一方ULジャケットは4000円くらいだっけか?
8倍の値段だからビビる。