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デルゲ・バルカン

寺院の内部が経典の印刷所になっている。

印刷する人、木版を運ぶ人、刷られた半紙をチェックする人、半紙を纏める人。分業制になっているが、機械は一切使わず、すべての作業は人の手で行われていた。

一時間も見ていると、「この作業はこうした方が効率がいいのに」「道具の位置を変えればもっと楽に出来るのに」という思いが湧いてくる。正直、かなりレベルの低い仕事場だった。

けど、きっとそういうことじゃないんだろうな。効率とか楽に作業するとか、そんなのはここでは的外れな考え方。

お経を唱えながら、汗を流し、経典に魂を込める。意味も意義も、そこに集約している。それ故にここは、こんなにも美しいのです。

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