僕のルームメイトの名前はアレックスといいます。
彼は韓国人です。
ラウンジにある共有デスクの隣にはグレイスという女の子が座っています。
彼女も韓国人です。
グループレッスンのクラスメイトは4人。名前はヒューバート、ポンシアン、ジョニィ、ジニー。
4人とも韓国人です。
もう慣れてしまったけど、学校には不思議なルールがある。生徒は皆、『イングリッシュネームで呼び合わなければいけない』というものだ。
僕はとてもじゃないけど自分に西洋風な名前を付けることなんてできないので、名前の頭の部分をとって“TATSU”にしておいた。
ところが、韓国人は恥じらうことなくジャッキーだのダニエルだのと自ら名付けている。
まったくこれには文化の違いを感じてしまう。がしかし、カルチャーショックはこんなものでは終わらない。
ある女の子が自分をエイミーと名付けた。
ところが既にエイミーという生徒がいたようで、先生から名前を変更してほしいと言われた。
すぐに名前が思い浮かばないらしく、しばらく考えていると、「オーケー。じゃあ、あなたはエイミー2にしなさい。」と先生がひとこと。
いやいや、それはあんまりでしょう。と思っていると、女の子は「オーケー」と、あっさりと言い放った。
え?
オーケーなの?
エイミー2でオーケーなんですか??
韓国人のマインドなのか彼女が特別なのかは不明だが、ノープロブレムみたいです。「エイミー2です、よろしくおねがいします。」と、当たり前のように自己紹介していた。
エイミー2。
手塚治虫の漫画に出てきそうな量産型ヒト型ロボットの名前みたいだ。これからも生徒が入学するたびにエイミー3、エイミー4と増えていくんだろうか。
いつか不満を爆発させたエイミー達が暴走して『エイミーの反乱』なんて事件が起こらないといいけど・・・。
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