こんにちは。早いものでもう2月も終わりに近づき、カナディアンロッキーもだいぶ暖かくなってきました。といっても氷点下の日が多いんですが、マイナス10度以下にならない日が増えただけでもだいぶ春の訪れを感じています。
春といえば、カナディアンロッキーの観光シーズンはじまる時期。いまバンフの日系ツアー会社は、今季のガイドの採用をしているみたいです。
応募者のほとんどは、ワーキングホリデイでカナダに滞在しているガイド未経験の若者。
・資格とか必要なのかな?
・ぶっちゃけ稼げるの? ←重要ですw
・ワーホリ後もワークビザが出やすいって聞いたんだけど本当?
自分がそうだったのでよくわかるんですが、働く前ってわからないことだらけで不安なものです。当ブログにも「ガイドをしたいんですが、どの会社がいいか教えてもらえませんか?」という問い合わせまできたくらいです。
ということで本記事では、カナディアンロッキーでガイドとして働くということについて書いてみます。タイムリーなネタなので、これからバンフでワーホリをしようとしている人の参考になればいいかなと。
カナディアンロッキーのガイドになるために
ガイドになるために必要なものですが、これはガイドの種類によって違います。ワーホリの人が就くポジションとしては、以下のみっつがあります。
- ステップオンガイド
- ドライバーガイド
- ハイキングガイド
それぞれ必要な資格が違ってきます。
まずステップオンガイドですが、
必要な資格はありません。ステップオンガイドというのは、大型バスに乗って、マイクを持って車窓からの景色などを案内したりする人のこと。車を運転する必要がないので運転免許も不要です。
つぎにドライバーガイド。
これは普通車〜中型バスを運転しながらヘッドセットマイクをつけて案内をするガイドです。運転をする必要があるので、運転免許が必要になるんですが、普通免許ではダメなんです。class4という日本で言う二種免許をとる必要があります。試験があるので、落ちる可能性もあります。一発で受かる人は稀。これがだいたい500ドルくらいかかります。
最後にハイキングガイド。
こちらもドライバーガイドと同じく、class4が必要になります。さらに、IGAという国立公園でガイドをするための講習を受け、資格をとらなければ出来ません。あとはファーストエイドという緊急救命の資格も必要、とけっこう面倒です。かなりお金と時間をつかいます。合計1000ドルはかかります。
ここまでが、資格の話です。当然ですが、ガイドなので知識が必要になります。各社マニュアルがあったり、先輩が教えてくれたりするので、頑張って覚えます。ドライバーガイドの場合は、ツアーの道順を覚えたり、ハイキングガイドの場合はハイキングルートを覚える必要があります。
カナディアンロッキーのガイドってどんなことをするの?
僕はステップオンガイドの経験がないので、それ以外のドライバーガイドとハイキングガイドについて説明します。
まずドライバーガイドの場合、バンフのホテルをまわってお客さんと顔合わせ。最少人数で2人、多いときで14人くらいのお客さんをお迎えしてツアーに出発します。
カナディアンロッキーの道路は、ほとんど信号がないハイウェイです。100キロくらいで巡航しながら、車窓から見える山や湖の説明をしていきます。このときカナディアンロッキー山脈がどのようにしてできたのか、国立公園の成り立ちなど、ガイドっぽいことを説明しながら運転します。観光地についたらその場所の案内をしたり写真をとってあげます。
すべての観光地を巡ったら、バンフに戻ってホテルでお客さんを降ろします。ほとんどの場合、オススメのレストランやお土産屋さんのことを聞かれるので、バンフの街についての知識も必要です。これらは基本的に自習するものなので労働時間外です。
ツアーの種類にもよりますが、だいたい10時間くらいの労働時間があります。
他にもバンフ〜カルガリー空港の送迎なんかもドライバーガイドの仕事です。
次にハイキングガイドですが、朝、ホテルをまわってお客さんを迎えに行くまでは同じ。ドライバーガイドの観光ツアーと違い、多くてもお客さんは6人くらいです。(会社によってはもっと多いかも)
どのトレイルをハイキングするかは日によって変わります。高山植物の開花に合わせてその時期にもっとも条件が良いところを選ぶので、どのトレイルでも対応できるように、自分で歩いて勉強しておく必要があります。ルートだけでなく、植物や動物、鳥の名前や特徴も知っていないといけないので、ドライバーガイドよりも多くの知識が必要です。
カナディアンロッキーのガイドの給料は?
さて気になる給料ですが、ぶっちゃけた話、時給ベースではレストランなどで働くのとあまり変わらないと思います。労働時間が20時間/週を超えることがあるので、オーバータイム(残業手当)がつく分、額面では若干多いかもしれません。
ただ、カナディアンロッキーのツアーガイドは一年を通して働けるわけではないんです。安定してお客さんが来るのは4月〜10月の春から初秋の間だけ。ワーホリでガイドを目指す人は冬になにをするか考えておく必要があります。
休日は多い?少ない?
これはツアー会社によります。多いところもあれば、シーズン中ほとんど休み無しに働く人もいます。
さらに、休日が決まるのがその日の前日という会社も少なくありません。急にツアーが入ることがあるので、ギリギリまでスケジュールが組めないためです。ちゃんと休みをとってワーホリをエンジョイしたいという人は、面接のときにしっかり聞いておいたほうがいいですね。
ガイドとして働くメリット
ここまでの話だと、
- 時間外労働が多い
- 給料は並
- 休日は少なそう
と、あまり良いイメージにならないと思います。しかしですね、ガイドの仕事のメリットもたくさんあるんです。
まず、1番にあげたいのが、カナディアンロッキーの大自然に囲まれて仕事ができること。これはもうプライスレスな魅力です。毎日同じ景色みていて飽きないの?って思うかもしれませんが、僕は全然飽きない。
むしろ、どんどん魅力が増していきます。自分の知識が増えると、カナディアンロッキーの細部に感動出来るようになるからでしょう。
あと、春から秋にかけての景色の変化を楽しめるのもガイドの特権です。普通の人は一回観光したら二度行くことはほとんどありません。カナディアンロッキーの湖は時期によって色が変わります。また木々の黄葉(紅葉ではない)や、咲き乱れる高山植物を見れるの大きなメリットです。
ふたつめのメリットは、ワークビザが出やすい会社が多いこと。カナディアンロッキーを楽しもうと思ったら、ワーホリの1年間では全く時間が足りません。
「もっとカナディアンロッキーに滞在したい」と思った時に、ガイドならワークビザを出してもらえることが多いので、延命できます。
みっつめのメリット、これは個人的な意見なので共感しない人もいると思うんですが、一人で働けることです。
ステップオンガイドは別ですが、ドライバーガイド、ハイキングガイドは、朝、会社に車をとりに行く時とツアーの後に返しに行く時以外は一人で働きます。ツアー中は自分しかいないので、すごく気が楽なんです。
一人でガイドするのが不安な人もいるみたいですが(慣れないうちは特に)、僕はあまり不安はなく、楽しんで仕事ができました。これは性格によると思いますが。
あと、お客さんとの距離が近いというのもガイドの仕事の魅力だと思います。一日、あるいは数日間をともに過ごすので、人間関係がつくられます。気の合うお客さんだと労働をしているというよりも、一緒に楽しんでいる感覚になります。
チップを直接もらえるというのもやりがいに繋がっている気がします。給料明細のチップの項目に数字が書かれているのと、「今日はありがとうございました」と手渡しでもらえるのとでは、嬉しさが違いますよね。
さいごに
この記事の内容をみて、ガイドになってみたいと思ったり、逆に自分に合わなそうだなとか、今後の参考になれば嬉しいです。
もしガイドになったら、きっとどこかの観光地かハイキングトレイルで合うことになると思うのでヨロシクです。
では、楽しいワーホリライフを!