初めて会ったのは四川省の成都だった。やたらとテンションが高く、会って間もなく『○○に行くの?一緒に行こうよ!』と言ってくる社交的な女性。正直、僕はその根アカっぷりについていけず、あまり話すこともなく当然一緒に行動することはなかった。
次に会ったのが新疆ウイグル自治区のカシュガル。当時そこそこ早いスピードで旅していた僕よりも早くカシュガルに着き、更にパキスタンまで行って帰ってきたというスーパースピーディな旅をしていた。会うのが二度目ということで、前回よりは話すことができ、更にキルギスへ抜けるということで乗り合いタクシーをシェアするために行動を供にした。結局そのあと二週間、真由さんと一緒にキルギスを周るのだった。
彼女はプロのピアニストで、帰国後もピアノの先生をしながらコンサート活動をしている。
東京にいる間に、少し遠出して栃木にある真由さんの家を訪ねた。もちろんピアノは聞かせてもらい、それはそれは素晴らしかったんだけど、真由さんの魅力はなによりもその生き方だ。
朝起きて、ご飯を食べて、散歩して、家事をして、あとはピアノを弾く。このシンプルな生活を帰国してからずっと続けているらしい。そしてそれが楽しくて仕方ないと、旅に出る前は出来なかった生き方が出来ていると言っていた。
自然体で生きるっていうのは凄く難しいことだと思う。精神的にも、金銭的にも。
素直に尊敬できる。真由さんのようなカッコいい人間になりたいものだ。
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