この記事は、ロッククライミング(特にマルチピッチ)に携帯するカメラとして「Sony RX0」の使用感をレビューしています。友人の「RX0」を借りて使ってみたところ、マルチピッチクライミングのために作られたような出来のいいカメラだったのでシェアします。
もくじ
Sony「RX0」がクライミング用カメラとして優れているところ
衝撃に強い(岩との接触に強い)
クライミングで携帯するカメラに対して求められるのは、とにかく頑丈さです。
RX0は、2mの落下耐性、200kgfの耐荷重という性能なので、クライミングで岩に当たっても簡単には壊れません。
衝撃に強いのでカメラケースに入れておく必要がないのもGOODです。ケースからカメラの出し入れって、以外にめんどう。撮影をしなくなる要因になりがちですが、それを防げるのは大きなメリットです。
起動が圧倒的に早い
電源オフ状態からの起動の速さもRx0の特徴のひとつ。ボタンを押すとぼとんど一瞬で電源が入り撮影可能です。
ケースの出し入れが不要な点とあわせて、「撮りたい」と思ってからシャッターを切れるまでの時間がとにかく早いんです。
Sony「RX0」のイマイチな点
ストラップホールの位置
RX0のストラップホールは、カメラの左下にあります。
右手でカメラを操作する場合、ストラップはシャッターボタン側にある方が使いやすいと思うんですが、何故かこのカメラは逆についています。
カメラの構造的にシャッターボタン側に付けられないということはないと思うんだけど・・。
三脚穴にストラップマウントをつけることで割とマシになるかもです。お試しあれ。
半押しAFしずらい
シャッターボタンが浅いのがちょっと扱いづらいです。
半押しAFしようとすると、シャッターを押し切ってしまい、撮影してしまいます。限界まで小型化するためには仕方なかったのかもしれません。
Kamiya
補足
RX0の端子は、マイクロHDMI、マイクロUSB、マイク端子、メモリーカードスロットがあり、カバーがついています。このカバーが脱着可能なのですが、このカバーを友人はうっかり無くしてしまったそうです。
使用していて外れるような物ではないですが、ケーブル類をつなぐためにはカバーを外す必要があるので、うっかり無くしてしまいやすいので注意が必要です。
スマホへの転送
アプリを使って、RX0で撮影した写真をすぐにスマホに送ることができます。SDからパソコンに取り込んで・・といったわずらわしさがないのはいいですね。
スマホの大画面で写真を確認したり、SNSでシェアしやすいのはGOODです。
マルチピッチ中のSony 「RX0」とRX100m3の使い比べ
RX100m3は、SONYが作ったコンパクトデジタルカメラです。
発売から5年以上たっても、いまだに高い値段で売られている名機中の名機。RX0と同じく、1インチセンサーでコンパクトカメラとは思えないような解像感のある写真を撮ることができます。
マルチピッチクライミングに持っていくカメラとして、RX0とRX100m3を比較してみます。
マルチピッチにおける「RX0」の使用感
- 衝撃に強いのでケース、カバーが不要。カラビナなどを付ければハーネスにぶら下げておける。
- 起動が早いのでシャッターチャンスを逃さない。
- 24mmの画角はマルチピッチの記録写真としてはじゅうぶん。
- f4.0固定で絞れないので、晴天の明るすぎるシチュエーションでは白飛びしてしまうことも。
マルチピッチにおけるRX100m3の使用感
- 撮影するには、ケースから取り出す必要がある。また、沈胴式レンズなので、起動が遅い。
- 24-70mmのズームができるのはメリット。ただし、望遠にするとマルチピッチ感は出なくなるのであまり使わない。(←個人的には)
- f11まで絞ると、太陽の光芒が出るのでカッコいい写真が撮れる。
結論:「RX0」の方がマルチピッチには適している
それぞれに一長一短はあるものの、やはり頑丈性と速写性というメリットのある「RX0」のほうがマルチピッチクライミングには適していると感じます。
「RX0」と「RX0Ⅱ」は、どちらを買うべきか
「RX0」には後継機の「RX0Ⅱ」という機種があります。値段が2万円ほど上がり、スペックも違うこの機種を買う必要はあるのか比較してみます。
「RX0」と「RX0Ⅱ」のスペックを比較
RX0 | RX0 II | |
---|---|---|
センサーサイズ | 1.0型 Exmor RS CMOSセンサー | |
画素数 | 約1530万画素 | |
F値 | F4.0 | |
最短撮影距離 | 約50cm | 約20cm |
手ブレ補正機能 | – | 電子式(動画時) |
動画撮影モード | フルHD 60p | 4K 30p |
バッテリー使用時間 | 静止画撮影時:約240枚/120分 実動画撮影時:約35分 連続動画撮影時:約60分 |
|
電子水準器 | – | ピッチ / ロール |
外形寸法(幅×高さ×奥行) | 59.0×40.5×29.8mm | 59.0×40.5×35.0mm |
質量 | 約110g(バッテリー+microSD含む) 約95g(本体のみ) |
約132g(バッテリー+microSD含む) 約117g(本体のみ) |
スペック表に出ていないところでは、チルト式液晶と、前述したストラップホールの位置の変更です。
チルト式液晶は、クライミング用カメラという点ではあまり必要ないと思います。カメラ本体の厚みも増してしまっているし。
ただ、ストラップホールの位置の変更によって使用感はかなり良くなると思います。個人的にはこれだけでも「RX0Ⅱ」を買う価値がある気がしています。
おまけ:クライミング中に撮影した「RX0」の作例
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